採用面接、簡単に日程調整、転職者向け、メール交換不要、リクルートキャリア、システムに新機能(2019/06/13)

 リクルートキャリアは人事管理システム「リクナビHRTech」を拡充する。中途採用の応募者の面接日程をシステム上で手軽に調整できるようにする。通常はメールでやり取りするが、中途採用の増加で重くなる人事担当者の負担を減らす。同システムは中小企業などに無料で提供しており、機能充実などで導入企業を2021年中に4倍の10万社に増やす。

 リクナビHRTechは「転職スカウト」「採用管理」などの機能があり、求人から入社後の管理までの機能を一貫して提供する。利用は「勤怠管理」を除いて無料。有料サービスに比べると機能は絞り込んでいるが、中小企業を中心に急速に利用が広がっている。

 さらなる普及に向けて6月中旬には「採用管理」に面接の日程調整機能を加える。採用企業側が見る画面には契約する転職エージェントが推薦する求職者が「日程を調整」「日程提示済み」「日程確定」などステータス付きで表示される。人事担当者は個人をクリックするだけで日程調整などができる。

 一般的な中途採用では採用企業とエージェント、転職希望者がメールなどを通じて面接日程を調整する。中小企業は複数のエージェントから多くの中途採用候補の提案を受けるため、応募者を管理する負担は重い。

 ただ、求職者との日程調整や面談にかかる時間は採用の成否に直結する。販促ディスプレーなどのクレスト(東京・港)によると「若手の営業や経理経験者などはスムーズに採用プロセスを進めないと他社に取られてしまう」という。

 同社は年間で採用する20~30人のうち3分の2をエージェント経由で採用する。2人の採用担当者が1カ月にやりとりする求職者は約300人に達しているといい、面接の日程調整だけでも大きな負担になっている。業務効率化に向けてリクナビHRTechを導入しており、今後は日程調整機能も活用していきたいという。

 さらに、リクルートキャリアは7月から日程調整画面にチャット機能も追加する。採用プロセスの途中で企業が求職者の志望度合いをエージェントに確認するほか、ほしい人材の要件を補足して伝えることができる。

 人手不足で企業の中途採用意欲は高まっている。限られた人事担当者の負担を減らすためにも、人材各社は採用管理システムの拡充を進めている。リクルートグループにも転職を扱うリクルートエージェントがあり、リクナビHRTechの機能を充実させることで、グループ全体の成長につなげたい考えだ。

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